ベトナム人技能実習生を「特定技能」に移行する際の落とし穴

ベトナム人の技能実習生を雇用しており、

「当社のベトナム人の技能実習生は最近ワガママがちらほら見受けられる」という状況であれば、要注意です。

該当する場合は、以下をご覧ください。

 

もうすでに日本は舐められていると感じている方はいらっしゃるのではないでしょうか。これは、これまで使い捨て感覚で対応してきたこれまでの歴史が関係しているのかもしれません。

特に業種によっては、日本語での会話を一切必要としない業種もございます。単にお金稼ぎで来ているだけ。雇用する側は単に人手不足の穴埋めとして活用しているだけ。両者のニーズはマッチしていて特に問題は無かったかと思います。このような業種は日本に来てからも日本語を学ぶ必要性がそれほどないので、ベトナム人には人気業種となっています。

しかしこれからは、「特定技能」という雇用する側にリスクが高い就労資格ができたことで、「転職される恐れのない技能実習生」から「転職されるかもしれない存在」に生まれ変わってしまいます。残念ながら日本に3年も住んで働いているのに日本語が話せない人材が増殖しており、そんな人材が引き続き、今の仕事に飽きたから違う業種で特定技能として働こうという方もいます。特に技能実習で甘やかされて育っている人材は、非常に危険です。

さらに追い討ちをかけるように2027年から実施される予定の技能実習制度から生まれ変わる「育成就労制度」が誕生する予定です。外国人材が引き続き日本で働くことを意図した制度のため、雇用する側にとっては、転職されない施作、長く活躍してもらうための教育を含めた雇用体制が求められます。

また、冒頭で挙げた「ワガママが見受けられる」というのは、外国人の表現力の欠如が起因しています。彼ら彼女たちは日本語での表現がままならないため、はっきりとわかる言葉でしか自分を表現できません。「もしかしたら少し怒られるかもしれない。」「こんな無理なこと言っても大丈夫かな」と思っていたとしても、そんな表現は知らないので(勉強していないので)日本人からすれば少しキツイ言い回しで聞こえてしまうのかもしれません。

同時に日本人も言われたセリフでしか判断できないので、「またわきまえていないこと言っている」「勘違いして偉そうなこと言っている」と判断せざるを得ない状況になっているのかもしれません。しかし、これは外国人、日本人のお互いが招いた結果になります。

問題なのは、そのような環境で育ってきたという実績・背景です。起こるべくして、起こっているということなのです。

人手不足のための労働力の確保は、人の手が必要な業務にとっては避けられない項目です。ですが、これからは単に労働力を確保するだけでは成り立たなくなってきます。教育や、それを成立させる社内の仕組み、そして何よりもこれらが必要と考えるマインドが必要となってきます。

「技能実習」や「特定技能」レベルの人材に関しては、今いる人材よりいい人材が育つことはありません。また今いる人材より日本語力が高い人材を「特定技能」で雇用することは、ハレーションや仲違いのきっかけになるのでオススメできません。日本語会話能力の低い技能実習生からスライドした「特定技能」の職場に、仮に日本語会話能力の高い技能実習生や特定技能が途中から混在すると、日本人がいくら配慮をしても報われないでしょう。

なぜでしょうか?

それは日本人は日本語で会話ができる人材を重宝します。そしてコミュニケーションの機会も比例して増えます。そんな時、その会社での在籍期間が長ければ長い人材ほど、そこに嫉妬します。そこでハレーションや喧嘩が生じるのです。

「試験免除で特定技能への移行が可能」の大きな落とし穴がここにもあります。

技能実習から特定技能へ待遇が上がれば、同時に日本語の能力も上げてもらわないと何かと辻褄が合わない状況が発生してきます。そして日本語が話せなくても特定技能になれる前例を作ってしまうと、それ以後の外国人はコミュニケーション能力に磨きをかけなくなります。つまり、その対象者は引き続きさらなる日本語会話力を向上させることが必要なのです。

今一度、すでに在籍している貴重な人材に目を向けてみてはいかがでしょうか?

 

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