特定技能(飲食料品製造分野)での就労可能な業務内容や、対象となる職種、外国人材について解説いたします。
飲食料品製造分野での受入れ見込み数
飲食料品製造分野での外国人材の受入れ見込み数は、5年間で最大34,000人となっています。
飲料食品製造分野では技能実習制度を活用している企業が多く、34,000人のほとんどが技能実習2号修了者がそのまま特定技能1号にスライドすることが想定されます。
しかし、特定技能としての雇用ではなく、引き続き技能実習制度を活用したい企業も現れるため、技能実習制度を修了し特定技能として異なる企業で就職を希望する人材も発生してくることが想定されます。
飲食料品製造分野での就労が可能な業務
①(09)食品製造業
・畜産食料品製造業
・水産食料品製造業
・野菜缶詰、果実缶詰、農産保存食料品製造業
・調味料製造業
・糖類製造業
・動植物油脂製造業
・精穀、製粉業
・パン、菓子製造業
・その他の食料品製造業(でんぷん、めん類、豆腐、油揚げ、あん類、冷凍調理食品、惣菜、すし・弁当・調理パン、レトルト食品など)
②(101)清涼飲料製造業
③(103)茶、コーヒー製造業(清涼飲料を除く)
④(104)製氷業
⑤(5861)菓子小売業(製造小売)
⑥(5863)パン小売業(製造小売)
⑦(5897)豆腐、かまぼこなどの加工食品小売業
なお、飲食料品製造業には、
酒類製造業、塩製造業、医薬品製造業、香料製造業、飲食料品小売業(上記⑦
⑧⑨を除く)などは含まれません。
上記業務に加えて、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務に付随的に従事することは問題ありません。
<関連業務例>
・原料の調達・受け入れ
・製品の納品
・清掃
・事業所の管理の作業 など
業務内容が飲食料品製造分野に該当するかどうか不明の場合の問い合わせ先
農林水産省食料産業局食品製造課
〒100ー8950 東京都千代田区霞ヶ関1-2-1
TEL 03-6744-7180
飲食料品製造分野での受入れ機関(特定技能所属機関)の基準
特定技能で外国人材を雇用する受入れ機関には2種類の基準があります。
①全業種共通の基準
②業種別の基準
①に関しては特定技能「受入れ機関」についてを参照ください。
②業種別(飲食料品製造分野)の基準として、受入れ機関には以下のような義務が課せられています。
ア 特定技能所属機関は、農林水産省、関係業界団体、登録支援機関その他の関係者で構成される「食品産業特定技能協議会」(以下「協議会」という。) の構成員になること。
イ 協議会が行う調査、情報の共有その他の活動に対し必要な協力を行うこと。
ウ 農林水産省が行う調査、指導その他の活動等に対し必要な協力を行うこと。
エ 特定技能所属機関は、登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の実施を委 託するに当たっては、協議会の構成員となっており、かつ、農林水産省及び協議 会に対して必要な協力を行う登録支援機関に委託すること。
食品産業特定技能協議会への加入申請フォーム
特定技能外国人材の雇用形態
直接雇用に限ります。
飲食料品製造業で働く特定技能人材に必要な要件
<人材のイメージ>
飲食料品の製造工程でHACCPに沿った衛生管理ができる人材
・主な食中毒菌や異物混入に関する基本的な知識、技能
・食品等を衛生的に取り扱う基本的な知識、技能
・施設設備の整備と衛生管理に関する基本的な知識、技能
特定技能ビザ(飲食料品製造)を取得するためには、以下の2パターンがあります。
パターン1:技能試験と日本語試験に合格する
①飲食料品製造業技能測定試験
試験実施主体は、外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)が実施
②日本語基礎テスト、または日本語能力試験(JLPT)N4以上
パターン2:飲食料品製造分野の技能実習2号を良好に修了する
出典:農林水産省
<試験免除となる技能実習2号と作業の関連性>
<飲食料品製造業技能測定試験の概要>
1実施言語
日本国内において実施する場合は、日本語で実施(国内受験料8,000円)
日本国外において実施する場合は、母国語で実施(海外受験料 未定)
2申し込み方法及び実施時期及び実施場所
飲食料品製造業技能測定試験は、一般社団法人外国人食品産業技能評価機構が実施します。
この試験に関する案内、申込、その他情報は機構のホームページを御確認ください。
3受験資格者
以下のアからエの全てを満たす者とします。
ア.試験日において、満 17 歳以上であること。
イ.退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府又は
地域の権限ある機関の発行した旅券を所持していること。
ウ.以下のいずれにも該当しないこと。
①退学・除籍処分となった留学生
②失踪した技能実習生
③在留資格「特定活動(難民申請)」により在留する者
④技能実習を含め、当該活動を実施するに当たっての計画(以下「活動計画」という)
の作成が求められる在留資格で現に活動中の者(その活動計画の性格上、他の在留
資格への変更が予定されていないもの、又はその計画により、当該活動終了後に特
定の在留資格への変更又は在留期間の更新が予定されているもの)。
具体的には、以下の在留資格に係る活動計画に基づき活動中の者。
・「技能実習」
・「研修」
・「特定活動(日本料理海外普及人材育成事業)」
・「特定活動(特定伝統料理海外普及事業)」
・「特定活動(製造業外国従業員受入促進事業)」
・「特定活動(インターンシップ)」
・「特定活動(外国人起業活動促進事業)」
・「経営・管理(外国人創業人材受入促進事業)」
エ.中長期在留者(出入国管理及び難民認定法第19条の3に規定する者をいい、
「3 月」以下の在留期間が決定された者、「短期滞在」、「外交」、「公用」
のいずれかの在留資格が決定された者、特別永住者及び在留資格を有しない
者等を除く。)であること又は過去に本邦に中長期在留者として在留した経験
を有する者であること。
4試験の詳細
(実施方法)
・国内試験 ペーパーテスト(マークシート)方式
・国外試験 CBT(Computer-Based Testing)方式
(試験時間・科目)
80分 40問 150点満点
①学科試験 30問 100点満点
②実技試験(判断・計画立案試験など)10問 50点満点
※合格基準65%以上
(試験内容案)
<学科試験>
<実技試験>実技的要素を取り入れた筆記試験
5学習用テキスト
試験問題は、このテキストの範囲から出題されますので、受験される方は、以下の学習用テキストをご活用下さい。
学習用テキスト(日本語)
学習用テキスト付属資料(日本語)
学習用テキスト用語集(日本語)
日本語基礎テストまたは日本語能力試験
特定技能外国人材に求める資格として、日本語力も必要とされます。
・日本語基礎テスト(国際交流基金)A2以上
もしくは
・日本語能力試験(国際交流基金)N4以上
の資格が必要です。
日本語基礎テストは、すでにフィリピンで介護分野の技能試験の受験者からの申込みを優先的に受け付けが始まっています。
日本語能力試験は、日本語を学ぶ留学生のほとんどが指標とする試験で、年間2回実施されます。
飲食料品製造分野で特定技能の資格を得る外国人材は技能実習を良好に修了した方か、上記の技能試験と日本語試験の両方の試験に合格した方となります。
技能試験に関しては、出題範囲が明確なのである程度は取得しやすいかもしれません。
また、特定技能の人材の雇用を検討している企業様は受入れ機関としての前提及び諸手続きが必要ですのでご注意ください。
特定技能を雇用する企業に必要な条件については詳しくはこちらから
特定技能の外国人本人に必要な条件については詳しくはこちらから
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