特定技能(建設分野)での就労可能な業務内容や、対象となる職種、外国人材について解説いたします。
建設分野では、建設業独自の加入しなければいけない機関や基準が設けられていますので、注意が必要です。
建設分野での受入れ見込み数
建設分野での外国人材の受入れ見込み数は、5年間で最大40,000人となっています。
団塊世代など高齢の熟練技能者の引退が進み、大規模災害からの復旧・復興工事や国土強靱化対策、
様々な地域で行われるプロジェクト等に応じて、地域によっては人手不足感が強くなっていることが
背景にあります。
また、この人手不足に加えて、2020年までは東京オリンピック・パラリンピックの関連施設の建設需要
に対応するため、政府は建設分野の技能実習を終了した外国人を、在留資格「特定活動」で引き続き
国内での仕事に従事できる2020年度末までの時限措置も行なっています。
すでに外国人技能実習制度による外国人材受入れも進んでいるため、「技能実習」からのスライドと
「特定活動」からのスライド、そして新たな在留資格「特定技能」による3軸での受入れとなります。
<新制度創設による外国人材キャリアパス(イメージ)>
出典:国土交通省
建設分野での就労が可能な業務
建設分野では従事する業務によって、必要とされる技能水準が異なります。
試験免除となる技能実習2号からの移行と、必要となる技能水準および評価方法は下記一覧をご確認ください。
型枠施工
指導者の指示・監督を受けながら、コンクリートを打ち込む型枠の製作、加工、組立て又は解体の作業に従事
主な業務内容
①基準墨出し、型枠組立用墨出し、躯体・仕上げ用墨出し
②型枠下ごしらえ・加工、型枠パネル製作
③特殊型枠、PC 型枠製作
④型枠・型枠パネル組立て、特殊型枠・鋼製型枠等組立て、PC 版取付、鋼製デッキ等取付
⑤型枠用足場・支保工足場組立て
⑥型枠締付け・固定、型枠支保工設置
⑦コンクリート打設合番
⑧型枠・型枠パネル解体、特殊型枠・鋼製型枠等解体
⑨型枠支保工解体、型枠用足場・支保工足場解体
想定される関連業務
①型枠数量積算
②躯体図(コンクリート図)、型枠施工計画図、型枠支保工計画図、型枠支保工計算書類等作成・ 読図
③型枠加工図、加工帳作成・読図
④型枠資機材積算、発注
⑤鉄骨建方・構造用集成材建方精度管理
⑥資機材整理、小運搬、資機材楊重
⑦資機材運搬、不要材運搬
⑧その他、型枠施工業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
①コンクリート型枠用合板、合板パネル、鋼製型枠、樹脂製、 型枠、システム型枠、型枠用鋼 製デッキ、
剥離剤等
②面木、目地棒、欠き込み材、桟木、端太角、トンボ端太
③各種緊結材・固定材 セパレータ、Pコン、ホームタイ等締付け金物、鋼管、ターンバックル、チェーン、
根がらみ、クランプ、釘、ビス
④各種支保工 パイプサポート、枠組足場、支柱等、
⑤各種打込資材・金物類 インサート、スリーブ、タラップ、アンカー類、耐震スリット、断熱材等
使用する主な機械、設備、工具等
①手工具
型枠ハンマー、手鋸、ホームタイ回し、ラチェット、セパレータフック、番線カッター、バー ル、大バール
②墨出し機器
墨つぼ、下げ振り、さしがね、スケール、トランシット、レベル、ライン・ポイントレーザー、レーザーレベル
③電動工具
インパクトレンチ、電気ドリル、携帯用丸のこ盤、可搬式、丸のこ盤、釘打ち機、コンプレッサー、電工ドラム
④足場設備
可搬式作業台、脚立、足場板、枠組足場、単管足場、高所、作業車
⑤楊重機械・設備・玉掛用具
定置式クレーン、移動式クレーン、人荷エレベータ、建設用リフト、玉掛ワイヤ、シャックル、ワイヤーモッコ、
パレット、電動ホイスト、チェーンブロック、電動チェーン、ブロック
⑥機械・車輛・運搬具 トラック、ユニック車(小型移動式クレーン)、フォークリフト、台車、ハンドパレット
左官
指導者の指示・監督を受けながら、墨出し作業、各種下地に応じた塗り作業
(セメントモルタル、石膏プラスター、既調合モルタル、漆喰等)に従事
主な業務内容
①壁塗り ②床塗り ③コンクリート面金鏝の仕上げ ④墨出し
想定される関連業務
①測定 ②各種図面の読図 ③左官作業用機械の保守管理 ④養生 ⑤足場の組立て ⑥玉掛け
⑦その他、左官業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
セメント、石膏プラスター、ドロマイトプラスター、消石灰、混和材料、無機質混和材、合成樹脂系混和材、
減水剤、防水剤、顔料、骨材、砂、パーライト、バーミキュライト、種石、水補強材料、すさ、メッシュネット、
既調合材料、既調合セメントモルタル、既調合石膏プラスター 他
使用する主な機械、設備、工具等
墨出し用具、定規、ポンプ、研磨機、ミキサー、マゼラー
コンクリート圧送
指導者の指示・監督を受けながら、コンクリート等をコンクリートポンプを用いて
構造物の所定の型枠内等に圧送・配分する作業に従事
主な業務内容
①コンクリート圧送工事の段取り ②輸送管の配管 (輸送管の判別・選定、輸送管閉塞時の対処を含む)
③コンクリートポンプおよび関連装置の操作 (コンクリートポンプ故障時の修復箇所の判断およびその処置を含む)
④筒先作業 ⑤圧送装置および輸送管の洗浄
想定される関連業務
①コンクリートポンプ等の保守管理
②コンクリートポンプ車の運転
③その他、コンクリート圧送業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
①先送り材(水・セメントペースト・モルタル・圧送用先行剤など)
②生コンクリート(レディーミクストコンクリートおよびその他の生コンクリート) ③残コンクリート処理剤・改良剤
使用する主な機械、設備、工具等
①機械、設備等
コンクリートポンプ(定置式・トレーラ式)、コンクリートポンプ車、コンクリートディストリビュータ、
輸送管(直管、ベント管、テーパ管、変更管、分岐管、分配管等)、ジョイント、ドッキングホース、
先端ホース、ストップバルブ、輸送管洗浄用スポンジ・クリーナ類、配管支持機材および緩衝材、
落下防止装置(安全ワイヤなど)、コンプレッサ、水ポンプ、油圧シャッターバルブの油圧発生装置、発電機
②器工具等
各種手工具類、各種保護具(保護帽、保護メガネ、墜落制止用器具(安全帯)、手袋、長靴(安全靴)など)
トンネル推進工
指導者の指示・監督を受けながら、地下等を掘削し管きょを構築する作業に従事
主な業務内容
①立坑の築造、埋戻し ②地上設備・坑内設備の設置、撤去 ③掘削
④管きょの敷設(撤去・更新・改築を含む) ⑤掘削土の処分 ⑥コンクリート構造物の築造
想定される関連業務
①路面の覆工 ②調査(地下埋設物、地上変状等) ③地盤改良 ④舗装 ⑤その他、
トンネル推進工業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
鋼材、生コンクリート、モルタル、鋼矢板、ライナープレート、坑口金物、
管材料(鉄筋コンクリート管、鋼管、ダクタイル鋳鉄管、塩化ビニル管、樹脂材 等)、セグメント、
人孔、緩衝材、作泥材、裏込材、滑材、薬剤、セメント、砂、砕石、アスファルトコンクリート、型枠材、
足場材、覆工板、木材、鉄筋 等
使用する主な機械、設備、工具等
①機械
クレーン、高所作業車、パワーショベル、クラムシェル、水中ポンプ、ジャッキ、掘削機、ミキサー、
グラウトポンプ、吸引装置、スラリーポンプ、土砂圧送ポンプ、ベルトコンベヤ、ズ リトロ、土砂バケット、
バッテリーカー、ボーリングマシン、水槽、電気溶接機、発電機、バイブレーター、ウインチ、送風機、
タンピングランマー、プレートコンパクター 等
②設備
掘進設備、ジャッキ及び関連設備、土砂搬送設備、泥水処理設備、水処理設備、注入設備、送 風設備、軌条設備 等
③工具等
スパナ、レンチ、チェーンブロック、レバーブロック、ワイヤーロープ、玉掛け用ロープ、ガス切断機、
スコップ、ハンマー、鋸、ハッカー 等
④その他
測量機器、ガス濃度測定器 等
建設機械施工
指導者の指示・監督を受けながら、建設機械を運転・操作し、押土・整地、積込み、掘削、締固め等の作業に従事
主な業務内容
①建設機械の走行操作 ②押土・整地(押土、巻出し盛土、敷土(撒土)、伐開除根、岩石の移動・除去、
埋戻し) ③掘削・運搬、積込み ④掘削・法面の仕上げ ⑤締固め(盛土・路盤・フィルダムの締固め、
アスファルト舗装の転圧) ⑥杭基礎作業(杭の建込み・打設・埋込み)
⑦現場打ち基礎作業(障害物の除去、汚水プラントの設置、鉄筋かご加工場設置、機械器具の運搬・組立て)
⑧切断・穿孔(アスファルト・コンクリート・割岩孔・静的破砕孔・ロックボルト孔・アンカ ー孔の穿孔、
ロックボルト・アンカーの挿入) ⑨重量物の揚重運搬配置
想定される関連業務
①建設機械施工管理
②建設機械の保守及び整備
③建設機械の大型トレーラ等への積載及び移送
④杭打ち機の解体・組立
⑤玉掛け
⑥土工作業(対象職種・作業に係る手作業の部分)
⑦杭打設後の杭穴の埋戻し
⑧その他、建設機械施工業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
鋼管杭、PC杭、外穀鋼管付きコンクリート杭(SC杭)、突起(リブ)付き鋼管、ベントナイト、
コンクリート、鉄筋、アンカー、ロックボルト
使用する主な機械、設備、工具等
ブルドーザ、モータグレーダ、トラクタショベル、油圧ショベル(バックホウ)、ローラ、杭打ち機と
杭打ち作業装置、掘削機、水中ポンプ、ベントナイトミキサ、表層ケーシング、スラッシュタンク、
溶接器、トレミー管、スタンドパイプ、コンクリートカッタ、ワイヤーソ、ドリル、クレーン、
測量用機器、施工用各種試験機、建設機械の付属品、点検・整備用器工具
土工
指導者の指示・監督を受けながら、掘削、埋め戻し、盛り土、コンクリートの打込み等の作業に従事
主な業務内容
(1)掘削
①人力、機械、火薬及び薬剤等による掘削作業 ②押土、運搬、積込み等の土砂を移動する作業
(2)埋め戻し
①人力、機械等による埋め戻し作業 ②敷き込み、敷均し、転圧、締固め等による表面、斜面の整形作業
(3)盛り土
①人力及び機械での盛り土作業 ②盛り土した表面、斜面の整形作業
③塗布、植付け等の施工表面処理作業
(4)コンクリートの打込み
①人力、機械等による打込み、充填、締固め等の作業 ②残コン処理作業
想定される関連業務
①品質維持、作業効率向上等のための管理、整備、養生等の作業
②資機材、土砂等の搬入、搬出、運搬、移動作業
③設備、施設、足場、通路、備品等の設置、組立、解体作業
④工具、器具、資機材等の点検、確認、準備等作業
⑤測量機器、検査機器を使用したレベル出し、位置出し、出来形検査等の作業
⑥薬品等の散布、撹拌、混合又はモルタル等の注入、充填作業
⑦現場内作業の準備、補助、手元、片付け等の雑作業
⑧その他、土工業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
作業を行う現場そのものが材料(素材)であり、特定の場所や物をさすものではない。
使用する主な機械、設備、工具等
油圧ショベル、クラムシェル、ブレーカ、さく岩機、パワーショベル、不整地運搬車、小車/ 一輪車、
モッコ等、ピックハンマ、スコップ、ブルドーザ、振動ローラ、タイヤローラ、モー ターグレーダー、
タンパ/ランマ、振動プレート、コンクリートバケット、バイブレータ、 測 量用機器、施工用各種試験機、
高所作業車、クレーン車、ポンプ、電源車、点検/整備用器工具 等
屋根ふき
指導者の指示・監督を受けながら、下葺き材の施工や瓦等の材料を用いて屋根を葺く作業に従事
主な業務内容
(1)屋根ふきの段取り
①瓦、化粧スレート等の選定 ②現場寸法取り ③瓦、化粧スレート等の割付け
④下葺き材、桟木の施工(化粧スレート等は特殊工法のみ)の施工
(2)屋根ふき
1.瓦
①瓦合せ(一文字、刻み袖及び特殊がわらを除く) ②瓦ぶき用の土の練合せ
③瓦のふき上げ(緊結を含む)(本ぶき及び特殊がわらによる工法を除く)
④瓦ふき作業に伴う樹脂接着
2.化粧スレート等
①各所水切、化粧スレート屋根材等の取り付け
②化粧スレート屋根材等の取り付けに伴う樹脂接着剤、熱絶縁
③換気棟等の施工 ④屋根の補修
想定される関連業務
①屋根ふき作業に伴う足場等の組立て・解体作業
②屋根左官作業
③移動式クレーン運転作業
④玉掛け作業
⑤高所作業車運転作業
⑥作業用機材の搬送作業
⑦作業用機材の梱包・出荷作業
⑧その他、屋根ふき業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
①素材
粘土瓦(JISA5208に規定されている瓦)、厚形スレート(JISA5402に規定されている瓦)、
化粧スレート、鋼板(メッキ鋼板、塗膜装鋼板等)、非鉄金属(銅板、アルミ合金板等)
②材料
桟瓦用桟木、瓦座、淀、棟補強用芯材、桟木、木下地用留付け材、耐火野地用留付け材 (ねじ等)、
ALCパネル用留め付け材(専用釘、プラグ等)、コンクリート、モルタル下 地の場合の留め付け材
(アンカボルト、コンクリートピン、コンクリート釘等)、屋根材緊結用釘、屋根材緊結線、
屋根材補強用釘・ねじ等、下葺き材、葺き土(窯業系瓦)、南蛮 漆喰(なんばんしっくい:砂、石灰、
つのまたのりを混練したもの)、モルタル、接着剤、シーリング剤、板金(水切りとして使用する金属板等)
使用する主な機械、設備、工具等
①各種手工具類
金づち、たがね、差し金、こて(鏝)、のこぎり、水糸、水準器、小刀(カッタ)、釘袋、自在定規、
スコップ、押切り
②機械、設備等
切断機、電気ドリル、エア・タッカ、電動タッカ、インパクトドリル、インパクトドライバ、 釘打機、
リフト、瓦揚げ機、梯子、高所作業車、高速砥石切断機、フォークリフト、コンク リートドリル、
移動式クレーン、玉掛け用具
電気通信
指導者の指示・監督を受けながら、通信機器の設置、通信ケーブルの敷設等の電気通信工事の作業に従事
主な業務内容
①通信機器の設置・据付及び撤去 通信機器の例:交換・伝送機器、IP 機器、端末機器、無線機器、アンテナ、
電源装置 (受配 電・エンジン・蓄電池・交流・直流・空調) 、基礎設備(ケーブルラック、二重床、架台等)
②通信ケーブル(屋内配線を含む)・電源ケーブルの敷設・接続・撤去
③通信機器設定/データ設定作業 ④電柱の新設/撤去 ⑤マンホール・ハンドホールの新設・撤去
⑥舗装の破砕・復旧 ⑦配管(地中及び屋外)の新設・撤去
想定される関連業務
①移動式クレーンの運転 ②玉掛け ③高所作業車運転 ④酸素欠乏作業 ⑤車両系建設機械の運転
⑥アーク溶接 ⑦ガス溶接 ⑧フォークリフトの運転 ⑨廃材処理 ⑩作業用機材の搬送
⑪その他、電気通信業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
コンクリート柱、鋼管柱、通信メタルケーブル、通信光ケーブル、鋼より線、アスファルト、コンクリート、
砕石、砂、鋼管、硬質ビニル管、電源ケーブル、LAN ケーブル、同軸ケーブル、導帯、バスダクト、
ケーブルラック、二重床、架台
使用する主な機械、設備、工具等
安全帯、昇降用転落防止器具、梯子、脚立、保護具(保護帽、絶縁チョッキ、絶縁シート、絶縁手袋、
絶縁長靴)、発電機、酸欠測定器、換気扇、移動式クレーン、高所作業車、バックホー、融着接続機、
パルス試験機、光パワーメーター、心線対照機、アスファルトカッター、コンクリート破砕機、
ランマー、クランプメーター、絶縁抵抗計、接地抵抗計、気密試験機、無線 LAN テスター、
スペクトラムアナライザー、耐圧試験器、デジタルテスター、電圧計、周波数計、雑音測定器、
シンクロスコープ、信号電源測定器、絶縁工具(スパナ、ドライバー等)
鉄筋施工
指導者の指示・監督を受けながら、鉄筋加工・組立ての作業に従事
主な業務内容
①図面の読解(構造図、躯体図、鉄筋配筋図など)
②鉄筋の加工(機械加工・切断・曲げ)
③鉄筋の組立て(手加工作業を含む)
④鉄筋組立後の確認(自主検査等)
想定される関連業務
①各種配筋図等作成、読解
② 鉄筋の加工場および施工現場内での運搬
③ 足場・構台・鉄筋架台等の架設及び復旧
④ 作業工程管理業務(工程管理、器工具の保守・管理、材料・資材管理、機械のメンテナンス)
⑤ 各種揚重運搬機械の運転
⑥ 玉掛作業
⑦ コンクリート打設時の相番(立会い)補助
⑧ 溶接(ガス溶接、アーク溶接、圧接)
⑨ 機械式継手
⑩ その他、鉄筋施工業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
①鉄筋材料
各種丸鋼、各種異形棒鋼、閉鎖型フープ、スターラップ、定着板、機械式継手
②副資材
結束線、スペーサ
使用する主な機械、設備、工具等
①鉄筋切断機
②鉄筋曲げ加工機
③結束工具(ハッカー、スケール、マーキングチョークなど)
④加工工具(ライパー、ハンドルなど)
※本業務区分で特定技能外国人を受け入れる場合、当該外国人には必ず鉄筋の組立て(主な業務内容③)に
従事させなければならず、鉄筋の加工(主な業務内容②)のみに従事させることは認められません。
鉄筋継手
指導者の指示・監督を受けながら鉄筋の溶接継手、圧接継手の作業に従事
主な業務内容
①鉄筋端面加工作業
②鉄筋支持器、溶接治具等の鉄筋取付け
③圧接器等の取付け・脱着
④鉄筋の継手
想定される関連業務
①鉄筋継手外観検査補助 ②圧接機器の保守点検 ③鉄筋配筋補助 ④施工現場の資機材等小運搬
⑤各種揚重運搬機械の補助 ⑥玉掛け
⑦その他、鉄筋継手業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
丸鋼鉄筋、異形棒鋼鉄筋、燃料(酸素・アセチレン・天然ガス・水素エチレン等)、研削砥石、チップソー、
溶接用ソリッドワイヤー、シールド用ガス(炭酸ガス等)、裏当て材
使用する主な機械、設備、工具等
鉄筋冷間直角切断機(又はグラインダー)、ボルト締付け工具、圧接器、加熱器、加圧装置、
外観測定用器具、グラインダー、鉄筋支持器、防風フード、溶接治具、溶接機、ワイ ヤー送給装置、
溶接トーチ、ガスレギュレーター、ルート間隔測定ゲージ
内装仕上げ
指導者の指示・監督を受けながら、プラスチック系床仕上げ工事作業、カーペット系床仕上げ工事作業、
鋼製下地工事作業、ボード仕上げ工事作業、カーテン工事作業、壁装作業の作業に従事
主な業務内容
①下地の点検及び調整 ②仕上げ材の選定 ③内装仕上げ材の採寸、割出し、割付け及び墨出し
④壁下地・天井下地の組立て ⑤天井・壁・床の仕上げ
想定される関連業務
①施工材料、施工用機材等の揚重・運搬
②各種図面の読図作業
③足場・構台・桟橋等の架設
④作業工程管理(工程管理、器工具の保守・管理、材料・資材管理、機械のメンテナンス)
⑤各種揚重運搬機械の運転
⑥玉掛け
⑦その他、内装仕上げ業務の実施に必要となる安全衛生作業(点検、整理整頓、清掃等)
使用する主な素材・材料
ビニル系シート、ビニル系タイル、接着剤、振れ止め、補強材、プライマ、ワックス、目地処理剤、
ノンスリップ、押え金具等の付属材、だんつうカーペット、人工芝生、グリッパ、フェ ルト、
吊りボルト及びハンガ、クリップ、野縁、タッピングネジ、ナット、スタッド、ランナ、 スペーサ、
石膏ボード、化粧吸音板、ワンタッチビス、見切り縁材、カーテン生地、カーテンレール、
カーテンボックス、開閉及び昇降用装置、壁紙、錆止め剤、コーキング剤、 等
使用する主な機械、設備、工具等
スケール、千枚通し、ケレン棒、くしごて、星突き、へら、刷毛、ハンドローラ、スクレーパ、
チョークリール、玄能、脚立、グラインダ、かんな、トーチランプ、電気ドリル、エア・コンプレッサ、
タッカ、コンパス、ボードやすり、ハンドサンダ、下地調整器具、下地乾燥度測定器、割付用器工具、
採寸工具、接着剤塗布器工具、圧着工具、溶接器工具、加熱器具、切断用器工具、敷込み用器工具、
補助器工具、高速切断機アーク溶接機、電動工具、カーテン縫製用ミシン(本縫いミシン、
掬い縫いミシン、ロックミシン、自動ひだ縫いミシン等)、縫製用ミシン付属品、裁断機プレスアイロン、
検品機、形状安定装置、電動ドライバ、ハンマ、接着剤塗布用機械、切断(裁断)用機械、仕上げ用器工具、
加工用加熱器工具、設備及び補助器工具、 その他の器工具
建設業者団体及び元請企業に対して課される条件
【建設業者団体の義務】
建設業者団体は、建設分野における外国人の適正かつ円滑な受入れを実現するため、
共同して以下の取組を実施する団体を設けること。
・建設分野における特定技能外国人の適正かつ円滑な受入れの実現に向けた
共同ルールの策定及び遵守状況の確認
・建設分野特定技能1号評価試験(仮称)(以下「試験」という。)の実施に係る建設業者団体間の調整
・海外の現地機関との調整、試験場所の確保、受験者の募集、試験の実施等
・試験合格者及び試験免除者の就職先の斡旋・転職支援等
【元請企業の義務】
元請企業は、特定技能所属機関が下請企業である場合、
特定技能所属機関が受け入れている特定技能外国人の在留・就労の資格及び従事の状況
(就労場所、従事させる業務の内容、従事させる期間)について確認すること。
建設分野での受入れ機関(特定技能所属機関)の基準
特定技能で外国人材を雇用する受入れ機関には2種類の基準があります。
⑴全業種共通の基準
⑵業種別の基準
⑴に関しては特定技能「受入れ機関」についてを参照ください。
⑵業種別(建設分野)の基準として、受入れ機関には以下のような義務が課せられています。
① 建設業法(昭和 24 年法律第 100 号)第3条の許可を受けていること。
② 国内人材確保の取組を行っていること。
③ 1号特定技能外国人に対し、同等の技能を有する日本人が従事する場合と同等以上の報酬額を
安定的に支払い、技能習熟に応じて昇給を行う契約を締結していること。
④ 1号特定技能外国人に対し、雇用契約を締結するまでの間に、当該契約に係る重要事項について、
母国語で書面を交付して説明すること。
⑤ 当該機関及び受け入れる特定技能外国人を建設キャリアアップシステムに登録すること。
⑥ 外国人の受入れに関する特定技能外国人受入事業実施法人に所属すること。
⑦ 特定技能1号の在留資格で受け入れる外国人の数と特定活動の在留資格で受け入れる外国人
(外国人建設就労者)の数の合計が、特定技能所属機関の常勤の職員(外国人技能実習生、
外国人建設就労者、1号特定技能外国人を除く。) の総数を超えないこと。
⑧ 国土交通省の定めるところに従い、1号特定技能外国人に対する報酬予定額、安全及び技能の
習得計画等を明記した「建設特定技能受入計画」の認定を受けること。
⑨ 国土交通省又は国土交通省が委託する機関により、⑧において認定を受けた計画を
適正に履行していることの確認を受けること。
⑩ ⑨のほか、国土交通省が行う調査又は指導に対し、必要な協力を行うこと。
⑪ そのほか、建設分野での特定技能外国人の適正かつ円滑な受入れに必要な事項
建設キャリアアップシステム
建設業に従事する技能者は、他の産業従事者と異なり、様々な事業者の現場で経験を積んでいくため、
個々の技能者の能力が統一的に評価されにくく、現場管理や後進の指導など、一定の経験を積んだ
技能者が果たしている役割や能力が処遇に反映されにくい環境にあります。
こうしたことから、技能者の現場における就業履歴や保有資格などを、技能者に配布するICカードを通じ、
業界統一のルールでシステムに蓄積することにより、技能者の処遇の改善や技能の研鑽を図ることを
目指したシステムになります。
出典:国土交通省
システムの利用に当たり、技能者は、本人情報(住所、氏名等)、社会保険加入状況、建退共手帳の有無、
保有資格、研修受講履歴などを登録します。
事業者は、商号、所在地、建設業許可情報を登録します。
登録により、技能者には、ICカード(キャリアアップカード)が配布されます。
現場を開設した元請事業者は、現場情報(現場名、工事内容等)をシステムに登録し、技能者は
現場入場の際、現場に設置されたカードリーダー等でキャリアアップカードを読み取ることで、
「誰が」「いつ」「どの現場で」「どのような作業に」
従事したのかといった個々の技能者の就業履歴がシステムに蓄積される仕組みとなっています。
<建設キャリアアップシステムの利用手順>
出典:国土交通省
現場経験や保有資格が業界統一のルールでシステムに蓄積されることから、十分な経験を積み、
技能の向上に努める技能者が適正に評価され、それを通じて処遇の改善につながる環境を整えていきます。
また、建設業退職金共済制度における証紙の貼付状況が確実かつ容易になるとともに、
技能者・事業者がそれぞれ就業実績や資格取得などの状況を確認することを通して、
更なる技能の研鑽や資格の取得につなげていくことが可能になります。
さらに、建設業を一旦離れ再入職する際に、離職以前に習得した資格・研修や現場経験を
客観的に証明できるといった活用が期待されます。
建設キャリアアップシステムのカードには住所や社会保険の加入状況、在留資格などの個人情報を
登録されるため、不法就労者や失踪者は現場に入れなくなり、
外国人材の違法な就労を防ぐ効果も期待されています。
特定技能外国人受入事業実施法人とは
特定技能人材を雇用する企業・団体は、特定技能外国人受入事業実施法人に加入しなければなりません。
建設業界では、一般社団法人建設技能人材機構(JAC)になります。
<特定技能外国人受入事業実施法人の役割>
・特定技能外国人の適正かつ円滑な受入実現に向けた行動規範の策定、適正な運用
・ 建設分野特定技能評価試験の実施
・ 特定技能外国人に対する講習・訓練又は研修の実施、就職のあっせんその他の雇用機会確保の取組
・ 認定受入計画に従った適正な受入れを確保するための取組
<業務関連イメージ>
出典:国土交通省
一般社団法人建設技能人材機構(JAC)への加入に関して、
・機構は、正会員(議決権あり)と賛助会員(議決権なし)により構成されます。
・特定技能外国人を受け入れるに当たり、受入企業は機構の正会員である建設業者団体の会員となるか、
機構の賛助会員となることが必要(いずれになるかは選択可)
・将来、機構は特定技能外国人受入業務のほか、建設技能者確保に関する事業を幅広く実施
<建設技能人材機構の会員である団体について>
※ 建設企業は、正会員団体のいずれかに加入又は(一社)建設技能人材機構に賛助会員として
加入していれば、特定技能外国人の受入れはいずれの職種でも可能です。
また、特定技能外国人の受入企業は、特定技能外国人受入事業実施法人に加入する必要があるほか、
任意で登録支援機関に委託して各種支援を受けることが可能となっています。
特定技能外国人材の雇用形態
直接雇用に限ります。
建設業で働く特定技能人材に必要な要件
特定技能(建設)を取得するためには、以下の3パターンがあります。
パターン1:技能試験と日本語試験に合格する
①技能水準
建設分野特定技能1号評価試験」(新設、2019年度中実施)、「技能検定3級」
2019年度中にベトナム、フィリピンで開催予定。詳細は未定です。
②日本語水準
日本語基礎テスト、または日本語能力試験(JLPT)N4以上
パターン2:建設分野の技能実習2号を良好に修了する
パターン3:技能実習修了を経て、特定活動(外国人建設就労者)からの移行
<②日本語基礎テスト、または日本語能力試験(JLPT)N4以上>
特定技能外国人材に求める資格として、日本語力も必要とされます。
・日本語基礎テスト(国際交流基金)A2以上
もしくは
・日本語能力試験(国際交流基金)N4以上
の資格が必要です。
日本語能力試験は、日本語を学ぶ留学生のほとんどが指標とする試験で、年間2回実施されます。
建設業の特定技能においては関係する団体や、職種が細分化されていますので、注意が必要です。
その他建設業の特定技能に関して、新しい情報が入り次第更新していきます。
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