自社の外国人スタッフが日本語の勉強を一生懸命しているのに、一向に会話力の向上が見受けられないといったケースは往々にしてあるかと思います。
ここでは代表的な会話力が伸びない理由を6つピックアップしてみました。ぜひ自社の状況と照らし合わせてみてください。
1 環境の問題
そもそも職場に日本語を使う環境がないもしくは少ない。実践の場がないことは、たとえ日々日本語を勉強していても伸びにくい環境であると同時に、「日本語が話せなくてもいい」または「なんとかなる」という意識が外国人に芽生えさせてしまいます。
日本語が話せないと業務に支障をきたす環境を構築しなければなりません。
毎朝の朝礼で話す機会を作るなど、少しずつでも日本語で話さなければならない状況を作ること心がけましょう!
2 業務内容の問題
仕事内容によっては、会話よりも書類作成やメールのやり取りが主な業務の場合があります。この場合は、そもそも日本語での会話が必要とされないため、極端に言えば、外国で作業しているのとなんら変わりはありません。
また日本の英語教育と同じかもしれません。読み書き中心で、話す聞くの実践の場がない状況と同じなので、外国人スタッフの会話力を求めるのであれば、日常から会話が必要な業務に参加させるなど工夫が必要です。
3 職場の文化の問題
日本の職場では、上下関係や礼儀が重視されるため、気軽に話しかけづらい環境がすでに形成されているかもしれません。もちろん業務と業務時間外との区別は大切ですが、まずは業務時間外で日本人から話しかける日本人側の行動の変化も必要かもしれません。
4 仕事以外の環境の問題
外国人スタッフが増えれば増えるほど、同郷人たちだけで過ごす時間が増え日本人と接する機会が自然となくなったりします。実は会話力が伸びるのは、リラックスした状態の雑談から学ぶことが非常に多いです。
たとえば、日本人が海外に留学に行っても、日本人としか行動しないことなどを想像すればイメージしやすいかと思います。居心地のいい同郷人との時間を少なくし、日本人と会話して過ごす時間を増やす工夫をしてみてください。
5 日本語の学習方法
日本人が慣れ親しんできた文法や単語を覚えるなどの読み書き教育では、いつまでたっても会話力は養われません。日本語検定試験合格に向けて勉強している方もいらっしゃるかと思いますが、試験勉強で学ぶ文法や単語を覚えることは大切ですが、試験には直結しない会話トレーニングが必要です。とにかく日本語を声に出す圧倒的な量が必要です。
6 慣れによる問題
基本的な日本語が話せるようになってくると、それ以上レベルアップを目指さなくなることがあります。レベルアップを目指す際は、必ず目標や目的が存在します。目指さないと言うことは目標や存在がいないと言うことでもあります。最も身近な例で言うと、「この人のようになりたい」といった憧れの人です。
もしかしたらみなさんの日々の立ち振る舞いが、外国人スタッフにとって憧れの対象になっていないのかもしれません。
会話は「真似」から始まります。一度意識して行動してみるのはいかがでしょうか?
このように、会話力が伸びない理由には様々な理由が想定されます。
そもそも会話ができない弊害は、任せられる業務が限られるといったことだけではありません。法律やルールを守ることはもちろんですが、日本人が無意識に大切にしているマナー、エチケット、モラルなどは1日の大部分を過ごす所属している企業で培われます。このマナー、エチケット、モラルは日々のコミュニケーションや会話、一緒にいる日本人の所作を通じて外国人スタッフに教えていかなければなりません。
現時点で何が問題になっているのかを見つめ直す参考材料になれば嬉しく思います。
こちらは、日本語教育を導入しようと検討する際、考え方や目的に対する教育基準の選定方法などをまとめたe-bookになります。参考にしてみてください。
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