コロナが明け、外国人雇用が活性化されてきましたが、外国人雇用が大きな転換期を迎えています。近年、慢性的に日本人が雇用できない、人手不足、欲しい人材と出会えないと叫ばれてきましたが、外国人を雇用している企業ではどんな変化があったでしょうか?
雇用していた外国人が中国人からベトナム人に変わった。そのベトナム人も集まりにくくなっている。業種によっては、技能実習生でも集まらなくなってきた。など、携わっている職業によって、様々な変化がでてきていると思います。
以下は、特に技能実習制度を活用している企業が、今後「特定技能」人材を雇用する際に気を付けなければいけないこととなります。
<注意1>採用の前の大前提
採用の最適解として、まずは実習生として働いている人材が優秀ならば、引き続き特定技能として雇用することをオススメします。(もちろん対応業種・職種に限ります)
対応業種・職種の詳しい内容は、こちらを参照ください。
「技能実習2号移行対象職種と特定技能1号における分野(業務区分)との関係について」
これは、採用にかかる費用や時間はもちろんのこと、雇用する側・される側の双方にとっても有益です。まず第一優先事項となります。
<注意2>「今働いている技能実習生」と、「途中入社の特定技能」との線引きは明確にしにくい。
現在、一生懸命働いている実習生がいる中で、新規で「特定技能」人材の雇用を考えている場合は、かなり注意が必要です。というよりできれば避けたいです。
特定技能も技能実習も実施する業務はほぼ同じです。ここで、3年技能実習で働いている人と、初めましての人とでは、仕事のスピード、正確さは雲泥の差があります。しかし、待遇は特定技能のほうが上になるので、今実際に働いている技能実習生からすれば、仕事ができないのに自分たちより待遇がいいポジションが生み出されてしまいます。これは、会社として明確な線引きがなければ、外国人同士の軋轢が生まれやすい状況となります。
「技術・人文知識・国際業務」などの明確に仕事内容が異なる場合は、違いを明確に打ち出せますが、特定技能と技能実習ではお互いが納得する材料を作りにくい状況となるので、できる限り避けることをおすすめします。
つまり、今いる実習生が意欲的で今後特定技能に移行したい気持ちがあるならば、その実習生たちへの配慮が必要となってきます。
<注意3>「雇用元が雇用主である」自覚が必要です。
はっきりいって、技能実習生の採用はある意味ギャンブルです。実習生を雇用しているある社長さんは「くじびき」みたいなもんかなとおっしゃっていました。まさにその通りだと私も思います。面接後、送り出し機関で教育を受けて、いざ来日で顔を合わすと、面接のときの印象、態度とは違ってたりするのはよくあることです。ただギャンブルと言っても、転職されるわけでもなく3年間ないし5年間は働いてくれるという安心材料はあります。しかもサポート役の監理組合の存在もあります。
しかし、特定技能は登録支援機関があるといっても(あまり役にたたない)、正規雇用のため、技能実習と同様の感覚でいるとかなり危険です。技能実習と異なる点は、外国人側も企業を選べるということです。同時に企業側も選ぶ基準を明確に持つ必要があります。採用時の注意点・採用後の注意点は次回以降で述べたいと思いますが、採用だけでなく、採用後の受入体制のマインド・体制そのものが非常に大切になってきます。
特に、技能実習生を扱っている間、監理組合任せになってた領域が、自社のみで対応できる領域がどの程度なのか把握する事が先決です。
できる領域が多分にあるようであれば、サポート会社(登録支援機関)を使わず、自社でサポートを内製化が可能です。自社でノウハウが貯まらず管理費といいた無駄な出費をスタッフの成長のための教育費に充てることをオススメします。
注意点はまだまだありますが、それは次回以降にて取り上げたく思います。
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