日本語の理解と誤解

外国人にとって日本語が上手に話せてたとしても、聞いたことを理解する・解釈することは異なります。「わかりました」と返事をされれば当然理解していると思いますが、ほとんどは理解していないと思ってください。指示したことができていない、指示した内容とは違っている、期日が守られていないということはよくあります。

外国人は自分から「分からない」とあまり言いません。実は日本人も全く同じです。例えば日本人が英語で話しかけられた時、だいたい分かれば OK とかYES とか言っていませんか?そうなんです大体なんです。ですがそこが「聞いていない」「認識違いだ」といった小さなコミュニケーション齟齬がのちに大きな問題に発展することもあります。まさしく外国人にも同じような事が起こっています。つまり国籍は関係ありません。これは悪い意味(例えば、 早く話を終わらせたい。それぐらいのことはわかっている。といった意味)ではなく、少しでも聞き取れた言葉から意味を理解しようとしているだけなのです。さらにいうと、わからない・聞き取れないことを説明するにはかなりの日本語力が必要なのです。

対応方法としては、指示をした後にこの意味が分かりますかと聞いてみてください。そうすれば「わかりません」と答えてくれます。その際、口頭だけではなく、ホワイトボードなどを活用して耳だけでなく、目からも情報を伝える工夫が必要です。

ほとんどの技能実習生は母国で数ヶ月しか日本語を勉強してません。日本人は何年も英語を勉強してきているにも関わらず、ほとんどの方が話すことができません。それに比べると、彼ら、彼女たちは数ヶ月でこんなに話せるんだと関心してしまいます。

しかし、そんな技能実習生たちも、いざ日本に来ると想像以上に、言ってることがわからない、話せないと悩んでいます。入国後1ヶ月の研修がありますが、そんな短期間で日本語が話せるわけがありません。地道で継続的な会話のトレーニングが必要です。

 

ここに技能実習生を雇用しているとある企業をご紹介します。

この企業は技能実習生を2名雇用しており、毎日仕事終わりに日本語の会話力アップのトレーニングをしています。本人たちも自分の日本語が全く通用しないことから、家に帰ってからも日本語の発声練習に取り組んでいます。しかも毎日欠かさずです。素晴らしいのは、仕事終わりの日本語トレーニングに毎日、社長さん自らが付き添ってあげていることです。これは単に技能実習生の会話力を向上させるだけでなく、人と人との信頼関係を構築するきっかけ作りとして非常に素晴らしい事例だと思います。

日本語力が低い外国人を雇用する企業様は、まずは日本語で「わかりません」と伝えられる環境づくり(聞き手側の意識改革)からはじめられてはいかがでしょうか?

 

こちらは、日本語教育を導入しようと検討する際、考え方や目的に対する教育基準の選定方法などをまとめたe-bookになります。

 


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